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淡路島の紅葉

淡路島では山全体が紅く色付く紅葉はほとんど見れませんが、他では珍しい紅葉があります。
それは、洲本市由良の成ヶ島にあります。
植物の名は『ハママツナ』といい、兵庫県版レッドデータブックにCランクで登録されています。

ハママツナ 2010

成ヶ島は泳いで行ける位の距離ですが離島です。渡し舟が由良から出ています。
この島については、ブログ内で何回か説明しましたが、希少動植物の宝島です。
植物の種類では、
面積(ha)植物の種類
兵庫県8392402521
淡路島595641319
成ヶ島30327
屋久島504551281
(2006年調べ)
と、密度の高さが分かります。
ウミガメの産卵地でもあり、地元では漂着ゴミの問題など環境保全に取り組んでいます。
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海辺の植物 8月

イヌビワ イヌビワ2

毎日見ている木ですが、何という名の木か知りませんでした。
毎年実がなり、ふと気になって黒く熟した実を取ってみました。

イヌビワ3

それを剥いてみると、薄黄色い実の中に小さな種がギッシリ。
「これはイチジクそっくりではないか!」と、恐る恐る味見をしてみました。
するとビックリ、結構甘くて味もイチジクに近いものでした。

イヌビワ4

図鑑で調べるとちゃんと載っており、『イヌビワ』という海辺の植物でした。
思った通り、イチジクの仲間でクワ科に属していました。『ビワ』と書いてもビワの仲間ではないです。
さすがに味も大きさもイチジクに劣りますが、たくさん集めてジャムにしたら美味しそうです。

ちょっと調べてみると、おもしろい特徴の木だと分かりました。
イチジクの仲間は、重要な役割を果たすハチがいます。それぞれの名に付けて、イチジクコバチ、イヌビワコバチなどと言います。
イヌビワは種子植物で、花があります。『実』と書きましたが、これは『花のう』といい、この中に小さく花が咲き、種のような物が果実だそうです。

では、花粉はどこ? 受粉はどうやって?

そこで活躍するのが『イチジクコバチ』なのです。
時期が来たら、花のうの先が開き、ハチが入ります。
オスバチとの交尾を終え、飛べるメスバチが体中に花粉を付けて出ます。
そして産卵の為、他の花のうに行くのですが、ここからがよくできてます。
イヌビワコバチ
雌花の花のうに入った場合
長い雌しべがじゃまで子房に卵が産めません。しかし、イヌビワはハチが運んできた花粉で受粉して、種子ができます。
雄花の花のうに入った場合
ハチは容易に卵を産みます。
花のうで越冬します。

以上のように、イヌビワはイヌビワコバチに花粉を運んでもらい、イヌビワコバチはイヌビワに住まいを与えてもらいます。お互いなくしては生きれない共生なのです。
身近でこんな複雑な事が起こっているとは驚きです。
じっくり観察してみたいものです。

参考文献 : 小学館の図鑑NEO 植物

ハマボウ

ハマボウが満開です。
ハマボウ2010
ハイビスカスの仲間で、確かにちょっと似ています。
兵庫県版レッドデータブック2003を改訂後の、兵庫県版レッドデータブック2010でもAランクで登録された希少種です。
手軽に見るには、洲本警察署の駐車場で見れます。

兵庫の貴重な自然 兵庫県版レッドリスト2010(植物・植物群落)で、選定・評価結果(リスト)へ進み、維管束植物-種子植物-離弁花類-種リストにて、Aランク(53種)のリスト内のハマボウをクリックで詳細をご覧いただけます。

特記事項に、「-洲本市ではみごとな群落をつくっているが、他では個体数が極めて少ない。」とあります。

これは洲本市由良の成ヶ島のことで、他にも貴重な動植物が多数あります。
ウミガメの産卵地でもあり、小さな島に相当な密度で希少種が生えています。
希少なだけでなく、生育環境が特殊であることが重要で、保全に悩まされているのが現状です。
一番の問題が、漂着ゴミです。
大阪湾を流れるゴミの多くが成ヶ島にたどり着き、生育環境を狂わせる恐れがあります。
大雨や台風の後は、必ず数日に渡ってゴミのかたまりが漂流してきます。
とりあえず、ゴミはゴミ箱に捨てましょう。

ハマボウや成ヶ島の記事はカテゴリー海辺の植物

岩大戟(イワタイゲキ)

今年も元気よく開花しました。
良いときの写真がありませんので、去年のをご覧下さい。(4月下旬)
イワタイゲキ イワタイゲキ10

5月23日、ほとんど緑色になりました。
荒れた天気でもタフに生きています。
イワタイゲキ2010  イワタイゲキ2010-5
兵庫県版レッドデータブック2003を改訂し、兵庫県版レッドデータブック2010が作成されました。
イワタイゲキは、かわらず『ランク』で登録されています。
ランク』は、日本版レッドデータブックの絶滅危惧類に相当します。
これからも見守りたいと思います。

兵庫の貴重な自然 兵庫県版レッドリスト2010(植物・植物群落)

ついでに、ハマボッスです。
ハマボッス2010 ハマボッス2010-5
もう少しで開花のようです。

去年の様子はこちら
イワタイゲキ   海辺の植物2(ハマボッス他)
その他 海辺の植物

ハマボウ

ハマボウが満開です。
ハマボウは、兵庫県版レッドデータブック2003にAランクで登録された希少種です。
[Aランクとは、改訂・日本版レッドデータブックの絶滅危惧Ⅰ類に相当し、兵庫県内において絶滅の危機に瀕している種など、緊急の保全対策、厳重な保全対策の必要な種。]
詳しくは 兵庫の環境 から『兵庫の自然』へ

ハマボウは由良の成ヶ島にあるのが知られていますが、なぜか洲本警察署の駐車場でも見ることが出来ます。

ハマボウ1 ハマボウ2

成ヶ島の記事は こちら

海辺の植物2

ハマボッス ハマボッス2

ハマボッス3 ハマボッス4

ハマボッス
漢字は、浜払子と書きます。
払子(ほっす)とは、獣毛や麻などを束ねて柄を付けた仏具です。
もとは、インドで蚊やハエなどを払うのに使われたそうです。


ツルナ ツルナ2

ツルナ
漢字は、蔓菜と書きます。
字の通り、古くから野菜のように食べていたそうです。
また、薬としても使われていました。
胃潰瘍、胃酸過多や、胃ガン、食道ガンなどに効くそうです。
日本の太平洋側で普通に生えています。
葉の天ぷらや和え物、おいしそうです。

イワタイゲキ

イワタイゲキ イワタイゲキ3

洲本の海岸に自生する『イワタイゲキ』が開花しました。
 *岩場のため危険ですのでお客様はご覧になれません

イワタイゲキ・・・漢字で書くと『岩大戟』
草丈は30~50cm。
海岸の岩場に生えるトウダイグサ科トウダイグサ属の多年草。
よく似たタカトウダイ(高燈台)の根を漢方薬の大戟といい、それが岩に生えることが名の由来と言われている。

兵庫県版レッドデータブック2003にBランクで登録された希少種。
Bランクは、日本版レッドデータブックの絶滅危惧Ⅱ類に相当。
分類は、維管束植物-種子植物-離弁花類。
  詳しくは 兵庫の環境 から『兵庫の自然』へ

イワタイゲキ5 イワタイゲキ4
開花

イワタイゲキ1 イワタイゲキ2
岩の隙間に力強く根をはっています。
台風などでおもいっきり潮をかぶる場所です。

イワタイゲキ つぼみ1 イワタイゲキ つぼみ2
4月上旬、つぼみの状態。

近くの生息地に、希少種が多い由良の成ヶ島があります。
Aランクハマボウハマウツボなど海辺の植物がたくさん自生しています。
下表からも割合の多さが分かります。
成ヶ島の植物の豊かさ指標(2006年現在)
 

面積(ha)

植物の種類

兵庫県

839240 

2521 

淡路島

 59564

1319 

成ヶ島

   30

  327 

屋久島 

 50455

1281 


成ヶ島の植生図
成ヶ島の植生 

成ヶ島の開花時期 
多少前後する場合があります。

表・図 : 『成ヶ島探見の会(2007,6) 成ケ島 ~大阪湾に浮かぶ宝島~』より

成ヶ島へは、渡船で渡ります。 詳しくは 洲本市観光情報
事前にご確認を。

ホンダワラ科

ホンダワラ ちぎょ アカクラゲとホンダワラ
     ホンダワラ         ホンダワラに群がる稚魚       絡まるアカクラゲ

ホンダワラ科は海藻で、ヒジキやアカモクなど多くの種類があります。とても成長が速く、海中は林になります。長いもので10m位まで成長します。 当館前のように、浅い海岸沿いでは海面まで伸び、船のスクリューに絡まってしまいます。でも、稚魚などの大切なすみかですので丸ごと伐採はできません。このホンダワラ科は、最近よく聞くバイオ燃料として利用できるそうです。上に直立できる理由は、その構造にあります。膨らんだ部分は、中が空洞になっており空気が入っています。これが浮きの役目を果たしています。
ホンダワラ浮き うき ヒジキ
      浮き                                   ヒジキ

ナマコの子 魚 ゴカイ
      ナマコ?             ウツボ?              ゴカイ?
ホンダワラを50cm程ちぎって振ってみると、驚くほどたくさんの生物が落ちてきました。

ワカメ 其の二

wakame.jpg
  またワカメを採りに行きました。
  今回は手付かずの海中へ、ウェットスーツを
  着てシュノーケルで潜ってきました。
  あっという間にカゴに一杯です。



わかめ2硬いワカメの茎は、とても美味しいおかずに
なります。

 ~作り方~
①茎ワカメ1kgを 細切りにして水に漬けて
    塩抜きを1~2時間程度
②しめじ・えのき2パック・干ししいたけ5枚・
    きくらげ3枚を細く切る
③醤油250cc~300cc
④酢90cc~100cc 
⑤ザラメ(なんでもOK)300g
⑥だしの素(好みで)
⑦大きな鍋に①~⑥の材料を全部入れて強火で炊きあげる
 (煮汁がなくなるまで約1時間弱)
⑧材料が鍋の半分位になったら火加減を 中火~弱火 にしよく混ぜる
   (目安として椎茸が甘くなったらOK)

冷まして冷蔵保存、分けて冷凍も可能 。
あったかいご飯にピッタリですよ。


ワカメの後は、釣りの参考にと海底を探索しました。

ウミウシ  ヒトデ
      ワカメの上にウミウシ               ワカメの上にヒトデ
みんなワカメが好きなんでしょうかね。

ナマコ ? ??
      ナマコ           イソギンチャクの仲間?      クラゲの仲間??

コブダイ さざえ
コブダイです。体長は60cm位と思います。水深約5mの岩陰に、じっとしていました。
大きなサザエも見つけました。
他に、40cm位のチヌ(クロダイ)メバルの稚魚などが泳いでいました。
潜りの漁師さんも言っていましたが、まだ水温が低く、あまり魚が居ないようです。
4月下旬の大潮の後に、潮も変わってくれることを願います。

アマモ

↓先月の新聞より。
アマモ
アマモ な
洲本のアマモ

確かに、小さい魚がたくさん泳いでいました。

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